ユース年代におけるサッカーとフットサルの兼業について

昨日はアシスタントコーチのスチュアートがいなかったのですが、その理由はウチのチーム以外にもフットサルのコーチをしていて、地域選抜チームも担当しているらしくトライアルがあるとのことでした。そしてのそのトライアルにうちのチームから3人(スチュアートの息子含む)が参加していました。

 

これについてはキャンベラに引っ越す前からだいぶやり取りしていたのですが、なかなかやっかいな問題です。

何が問題かと言うと

  1. チーム練習に参加できない
  2. U18の選手がサッカーとフットサルを兼業している

の二点です。

まず最重要な問題としては「チーム練習に参加できない」ことです。

オーストラリアのサッカーにはプロ意識が欠如していて、練習に全員が揃うことが滅多にありません。

とりあえずこの点の意識改革が必要なため練習参加の重要性を繰り返し説いていますが、アシスタントコーチとその息子が参加しないとなると説得力がありません。

ただ、オーストラリアではフットサルと両方プレーするために練習参加できないということが珍しいことではなく、またスチュアート自体が選抜チームのコーチということで簡単に解決できる問題ではありません。

 

そして、これはスチュアートにも伝えたのですが、

個人的には「U18でサッカーとフットサルの兼業は選手にマイナス」だと思っています。

サッカーとフットサルは一見すると似ているスポーツではありますが、戦術も、選手同士の距離感も、ボールコントロールの仕方も異なります。フットサルが悪いということではなく、サッカーかフットサルどちらかに専念しないといけないと言うことです。

それに対するスチュアートの反論は、「フットサルの技術はサッカーに役立つ」という点です。

基本的はに賛成です。ただし、「ジュニア年代に限っては」という言葉が足りていません。

なぜならジュニア年代は戦術的要素よりも技術にフォーカスしており、技術という面では、特にジュニア年代のフットサルとサッカーは共通点が多いからです。

ただし、ユース年代はよりサッカーに対する個人・チーム戦術が必要になり、その点はフットサルとは異なるものになるからです。

もちろんそうした説明もしているのですが、いつも「多くのブラジルやスペインの選手がフットサルを行っている」と言ってきます。それもジュニア年代だけだし、チーム練習の一部としてフットサルコートで練習をする可能性はありえるけど、ユースの選手がサッカーチームとフットサルチームに属することはありえないと言っているのですが、、、、

実際調べた所、ブラジルの名門クラブではU11までフットサルの練習をし、U14にかけて少しずつサッカー用のスキルに変換していき、14歳の時には完全にサッカーかフットサルかを選択するとのことでした。

 

まぁオーストラリアではこれが普通のことなのでなかなか納得してもらえません。

なにより幾つかの悪い例(自分の立場から見て)があります。

トム・ロジックという選手がフットサルのオーストラリア代表を経由してから、Aリーグ→セルティック→代表に辿り着きました。そしてこの選手がキャンベラ出身のため、特に今住んでいるキャンベラではフットサル信仰が強いようです。と言っても、Aリーグで活躍した後はセルティックでは活躍するまで3年弱かかっているので、最初からサッカーに専念していればもっと早くから活躍できた可能性も十分にあります。

そして、現在もオーストラリアの二部リーグに値するナショナルプレミアリーグにフットサルのトップリーグと兼業している選手もいて、兼業することに何も違和感がないようです。

 

最初は目を瞑ろうとは思っていたのですが、スチュアートの息子のプレーを見ていると悪影響が大きいと感じざるを得ません。彼自体は技術も高く、頭もよく、真面目で選手としての素質はチームで1,2位を争います。

ただしセンターバックが主なポジションなのですが、フットサルを長くプレーしている影響で自分の持ち場をすぐ離れてしまいます。フットサルは、選手の距離感が非常に近く、コートも狭いためポジションチェンジを頻繁に繰り返しながら相手を崩すことが多くあるため、パスを出した後にワンツーでディフェンダーの裏を取る習慣がついてしまっていて、センターバックなのに持ち場をしょっちゅう離れてしまいます。

 

一番の原因はフットサルもサッカーもどちらも基準が低いため兼業ができてしまうことなのかもしれません。